PT・OTを対象とした研修システム 「研修療法士制度」レジデント・フェローのご案内 (1/3)

研修療法士プログラム図

当科では新卒、既卒のPT(理学療法士)・OT(作業療法士)を対象とした研修制度(レジデント・フェロー)を始めました。

なぜこのような制度を始めたのか簡単に説明します。

医師の場合には、研修医制度というものがあります。医師は医師免許を取得したあと大学病院や一般の研修指定病院で2年間の前期研修を行います。看護師の場合には、新人看護職員の卒後臨床研修が努力義務化(22年4月)され、厚労省から新人看護職員研修ガイドラインに沿って各病院独自の教育プログラムが用意されています。
 しかし、PT・OTには医師・看護師のような研修制度や卒後教育プログラムはありません。高度急性期の病院では、刻々と変化する病状、たくさんのモニタ類、電子カルテ情報を把握し、さらに高度なリスク管理のもとで的確な理学療法を実施しなければなりません。入職した当初から研修と診療の両立(短期間に診療技術を習得すること)は非常に困難になってきました。しかし病院経営の面からは、就職したら1~2ヵ月後には診療報酬に参加することが求められます。

研修イメージ図

欧米の大半、またアジアの一部ではPT・OTの大学教育が6年制に移行しています。日本はまだ4年制ですし、一部には3年制の専門学校もあります。対比して考えると、日本の理学療法・作業療法教育において『卒業後にも適切な教育が必要』と言えます。

確かに卒後教育には大学院という道があります。この大学院では研究者としての科学的探求能力の養成が主眼におかれています。当科で考える研修制度は研究者の育成ではなく、卒業後の臨床技術の向上を目指しています。大学や養成校を卒業したばかりのPT・OTが臨床技術を習得する制度です。さらに、臨床を2、3年間経験したPT・OTには、高度急性期医療の各専門的な技術を系統的に教育することが必要です。

そこで診療支援部では医師の臨床研修制度を真似て「研修療法士制度」を開始しました。23年度から29年度に計21名の研修生がそれぞれの研修を終え、元の勤務先や新たな勤務先で活躍しています。わずか1、2年間の研修でベテラン同等の域に到達することはできませんが、各専門領域を学ぶ基礎力を備えること、自ら学ぶ術を身に付けることを目指しています。

平成30年度からは新卒PTに加え新卒OTの研修枠を設けました。研修生も給与は通常の職員と同等に支給されます。当院で理学療法や作業療法の基本的な技能を身につけて、地元の大学病院や公立病院あるいは専門病院にステップアップするチャンスが増えます。

また地域医療構想による病床再編によっては、回復期や維持期の医療機関においても高齢者、がん患者、急性期リスクなど複合かつ不安定な病態に対応できる人材が今まで以上に求められることが予想されます。短期間の見学ではなく、1年間の実務研修によって着実にスキルアップ可能な教育制度が必要です。

研修プログラムの詳細は次頁を参照ください。研修区分AとFは新卒1年目のPTとOTが対象(レジデント)で、研修期間は2年です。研修区分B~Dは、数年の臨床経験を有したPT(OT)を対象(フェロー)としています。研修期間は1年を基本としております。一般職員と研修生との比較表も参照ください。ご質問等ありましたらお気軽にお尋ねください。見学も可能ですので連絡頂ければ日程を調整させて頂きます。

なお当院HPでは、増員、欠員、育休などに伴う職員募集のお知らせも掲載されます。これらは「研修療法士制度」とは別ものですので、お間違えのないようお願い致します。

  • 更新日:2020年6月2日